「ゼンリン 住宅地図と最新ネット地図の秘密」

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最近、座学モードなのであんまりコードを書いていません。
なので読んだ本の紹介でも。

ゼンリン 住宅地図と最新ネット地図の秘密
実業之日本社 (2014-09-12)
売り上げランキング: 76,882

住者の名前や会社名が書かれた詳細な住宅地図を出版するゼンリン。その調査は、北海道から沖縄まで、離島も含めて調査員が歩いて行っている。他方、カーナビ地図やネット地図でもシェアナンバーワン。本書は、「住宅地図」「ネット地図」という、今まで地図に関する本ではあまり採り上げられなかった種類の地図に迫るとともに、住宅地図ならではの「地図的なおもしろさ」を探求する。また、住宅地図が「社会的インフラ」であることが証明された、東日本大震災での対応もレポート。このビッグデータの時代に、ゼンリンが拡大する「地図」の概念にも密着し、自動車メーカーがしのぎを削っている印象のADAS(先進運転支援システム)は、実は驚くほど緻密な地図データに支えられている。歩いて調べる超アナログの住宅地図とスマホの最新ネット地図をつなぐゼンリン。実地調査と最先端の機会が作る地図の未来とは!? 地図の新たな地平が見えてくる本だ。

本書は、「地図ナイト6~地図の現場から・ゼンリンのつぶやき~」というトークイベントから派生したゼンリンの「住宅地図」にまつわる諸々をイベントでは語りつくせなかった内容を含めて一冊の本としたものです。全四章にわかれ、第一章では住宅地図の制作・更新のために日本全国を巡っているゼンリンの調査員し密着しその調査方法の詳細を記したもの、「年刊別府」から始まる住宅地図の歴史、東日本大震災で再認識された紙の住宅地図の重要性などが、第二章では地図ナイトでも語られた住宅地図から見て取れる面白ネタを、第三章ではカーナビに始まる地図システムへの対応、そして最後の第四章ではGoogle Mapsを初めとしたネット地図革命へゼンリンがいかにして適応してきたかや、新しい地理情報データベースとして「時空間情報システム」についての解説など盛りだくさんになっています。
一軒一軒歩いて調査するという超アナログな仕組で集められた情報が、ゼンリンの地図システムにまとめられ、Google Mapsなどの最先端のネットサービスを支えているというのが感慨深いです。
社名「ゼンリン」由来が「善隣友好」という言葉からきているというのも初めて知りました。「平和でなければ地図作りはできない」という創業者の思いが込められているそうです。
あと、ゼンリンが地図上のラベルを書き文字から写植へと変えた切っ掛けが、当時流行していた「丸文字」だったというのがとても面白かったです。このことが結果としてコンピューター導入のきっかけにもなり、他の住宅地図制作会社に先んじることにもつながっているので世の中何が転じて福となるかわからんものですね。