「データビジュアライゼーションのためのD3.js徹底入門」感想

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SBクリエイティブの友保様より献本いただきました。
ありがとうございます。

感想

まず、手に取ってみて一番最初に感じたのが「分厚い!」でした。なにしろ大型本: 480ページ、「インタラクティブ・データビジュアライゼーション」の約2倍です。それだけ情報量が多いということなんですが、同時に画像を使った説明がかなり豊富なのでこれだけの厚さになっています。

著者は「D3.js例文辞典」を作成されている古籏 一浩さん。

リンク先のサイトを見ていただくと分かる通り、非常に多くのサンプルコードを書かれている方ですので、本書も、棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフといった基本的なグラフ表示から、パックレイアウト、ツリーマップ、フォースレイアウト、地図描画までと、ほぼ全てを網羅した参考書となっています。(鶏頭図のようなマニアックなものまで!)

かなりの数の作例が載っていますが一つ一つ丁寧に説明されており、また先に上げた通り画像も多いので、D3を初めて学ぶという方でも詰まることなく読み進めることができると思います。

第1章から第6章までが、D3のコアな部分(要素の選択、データの束縛や外部ファイルの読み込み方、SVGについてなど)の説明、第7章から第15章までが具体的な可視化方法の説明になります。

とくにお勧めなのが第4章で、D3によってSVG要素を追加する方法を、開発者ツール(chrome)のスナップショットをふんだんに使って説明されています。D3のデバッグでは正しく要素が追加されているかを確認するのにブラウザの開発者ツールが欠かせないのですが、なかなかそこまで詳しく説明がある参考書がありません。開発者ツールを使って追加された要素の確認や、要素に束縛されているデータの見方などデバッグの方法が分かれば、それだけでD3を使いこなすハードルが格段に下がります。

また、D3を使った地図描画について上手く行かなかった例を載せてから原因を解説し、正しく表示するための改善方法を説明するのは、ただ「こうすれば地図が表示できます」とだけ説明するより非常に分かりやすいなと感じました。地理情報はそもそも扱うのが難しいデータなので、思った通りに表示できなかったりすることが多々あるのですが「思い通りに地図に色が塗れない!」などで困っている方は、ぜひ本書を読んでみてください。

総括

「インタラクティブ・データビジュアライゼーション」を読み終えたD3初学者の次の一冊として、ベストと思われるD3本です。
あるいは「インタラクティブ・データビジュアライゼーションは確かに分かり易いんだけど、HTMLやJavaScriptについてはある程度知識があるので冗長するぎる」といったデザイナー、エンジニアさんは本書を購入すれば、D3を使った基本的なデータビジュアライゼーションについて制作に困ることはないでしょう。

各章や節の見出しも分かり易いタイトルになっているので、読み終わったあとも逆引きリファレンスとして手元に置いておきたい一冊で、お勧めですよ!