データビジュアライゼーションとインフォグラフィックの違い

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あくまで、自分の中での区分です。

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データビジュアライゼーションとインフォグラフィックはよく混同されがちです。
この二つについて明確な定義があるわけではないみたいで、「We Love Datavis」でも、データビジュアライゼーションとインフォグラフィックが混同されて掲載されています。
そこで、データビジュアライゼーションとインフォグラフィックの違いについて考えてみました。

 

なにが違うのか

デザイニング・データビジュアライゼーション」の中では以下のように分類されています。

インフォグラフィック

  • 手作業で書かれている(そのため、情報を独自に処理する)。
  • 手元にあるデータに特有である(そのため、別のデータを使用して再作成するのが容易ではない)。
  • 美的な要素に富む(目を引き興味を維持するために作成される協力なビジュアルコンテンツである)。
  • 比較的データが貧弱である(情報のひとつひとつをそれぞれ手作業で表現しなければならないため)。

データビジュアライゼーション

  • アルゴリズムにより描かれる(カスタムな作風を持つ場合もあるが、大部分はコンピュータ化された方法の力を借りて描かれる)。
  • 異なるデータを使用して再生成することが容易である(同じ形が、似た次元や特徴を持つ異なるデータセットを表示するために再利用される可能性がある)。
  • 美的な要素に乏しい(データが飾られていない)。
  • 比較的データの量が多い(インフォグラフィックと対照的に大量のデータを受け取り使用可能)。

また、データビジュアライゼーションは以下3つに分類されると説明されています。

  • 探索的データビジュアライゼーション
    データセット内のパターン、傾向、副次的問題を発見するためのデータビジュアライゼーション。探索的ビジュアライゼーションには通常、すでにわかっているストーリーは存在しません。
  • 説明的データビジュアライゼーション
    情報や考え方を伝えるために使用するデータのビジュアライゼーション。説明的ビジュアライゼーションは通常送り手が意図する特定の「ストーリー」や情報を持っています。
  • 探索的説明的(ハイブリッド)データビジュアライゼーション
    上記二つの混合。整理・監修されたデータセットを伴いながらも、受け手の側に何らかの探索を許します。受け手がいくつかのパラメータを選択し制約をかけ、それによってデータセットが提供すべきヒントを自分自身で発見できるようにします。

ただ、個人的には制作方法の違いで、データビジュアライゼーションとインフォグラフィックを区分けするのは違和感を感じます。
むしろ分類としては、説明的ビジュアライゼーションをさらに先鋭化していった先にインフォグラフィックがあるのではないかと思うのです。
データビジュアライゼーションの主役はあくまで「データ」ですが説明のためにいろいろそぎ落としていく過程で主客転倒が起こり「ストーリー」が主役になったものがインフォグラフィックなのではないかと。

そして、もっとも大きな違いは「優れたインフォグラフィックは静的なコンテンツ以外にはなりえない」ことだと思います。

伝えたい「ストーリー」に注力し、不要なものを削り取ってより分かり易い作品を作るとなれば、動的にビジュアルが変化したりインタラクティブな要素などはむしろ邪魔なものでしかありません。(補足:いくつかの静的なインフォグラフィックを組み合わせた動画などはありえると思います)
目に入ってきた瞬間に製作者の意図(ストーリー)が伝わる、それが優れたインフォグラフィックであるとするならばデータはストーリーを伝えるための付属物でしかなく、そこがデータビジュアライゼーションとの違いになるのだと思います。

データを主役にするか、ストーリーを主役にするか、目的に合わせてデータビジュアライゼーションで表現するかインフォグラフィックで表現するかを選択する必要があるのでしょう。

 

結論

「データ」を伝えるために作るのがデータビジュアライゼーション
「ストーリー」を伝えるために作るのがインフォグラフィック

 

余談

たとえば「危険な地域」というデータを伝えたいときにはデータビジュアライゼーションで、「この地域はこんなにも危険だ」というストーリーを伝えたいならばインフォグラフィックで表現するというのが適切な使い分けなのかなと。
データビジュアライゼーションでもストーリーを伝えることとはできるわけですが、分かり易さやインパクトでは優れたインフォグラフィックには及ばない、という違いがあるような気がします。