モラルを理由に表現の自由に制限をかけるべきか。

Erich-Salomon

他人の家を無断で撮影して小馬鹿にした挙句それを指摘されると即ブロックという自称工場萌え大山顕のクソっぷり

※以下は、あくまで個人の見解。

基本的に公の場に置かれている人・物を撮影するのに許可は必要ない。

肖像が商品となる芸能人なんかの場合はパブリシティ権が、晒し目的の場合は名誉毀損や侮辱罪が引っかかる場合があるけれど、件の記事はどちらにも当てはまらないと思う。(あと自治体によっては迷惑防止条例に引っかかる場合があるけどね)

撮影に関してオプトインで無ければならないと考える人は多いけれど、プライバシーというのは定義が曖昧で個人によってその範囲が変わるので、権利を主張としようと思えばどこまでも主張できてしまうので、プライバシー侵害の拡大解釈はかなり危うい。

人権擁護法案でも、その辺りはかなり問題視されて議論されたけれども。
肖像権も定義が曖昧なんだよね)

最近だと問題になりそうなのは「東京六本木ギガピクセル」かな?

Tokyo Roppongi Gigapixel

屋上で日光浴している人が写っていたり、車のナンバーが読めたりと一部で話題になっている。

海外「45ギガピクセルの東京パノラマ写真がすごい」

もし、事前に写りこむ全ての人・物に撮影の許可を取る必要があるとしたらこういう作品はまず作れなくなる。

結局のところ「表現の自由」との兼ね合いってことになるんだろうけど。

法的にどうこうじゃなくてお前の中のモラルはどうなってんのって話だから勘違いしないように。

自分だって勝手に撮影されるのは嫌だし、公開のされ方によっては名誉毀損や侮辱罪で訴えるかもしれないけど、公の場ではある程度は我慢しないといけない部分もあるだろうとは思っている。

法的根拠もないままに、みんなが、不快だからモラルに反しているからという理由で「あのライターを干せ!」とか「メディアはあのライターの記事を載せるな!」なんてことをやり出したら、「表現の自由なんてわりと簡単に死ぬぜ」ってネットの上では長いこと議論されてきたのではなかったのか。

ライターが糞だとか即ブロックはダメだろうというのはたぶんその通りなんだろうし、他でいろいろ問題を起こしているのも確かなのだろうけど、少なくとも上記の記事に関しては、「法的には問題ない記事に対して、直接の被害者でない人間がモラルを理由にWebメディアへ”表現の自由”の自粛を求めている」という構図であるので、賛同はできない。

それにしても、ポルノ規制の議論なんかでは自粛や自主規制含め表現の自由へ制限をかける事に、はてな民は非常に慎重なるのになぁと思うとなんかモヤモヤする。

【参考】
プライバシーとはなにか --「プライバシー保護」と「個人情報保護」の違いに関する考察--

公の場での撮影に関しては写真家の横木安良夫さんの記事なんかもいろいろ考えさせられる。

盗撮 盗み撮り キャンデットフォト スナップ写真 その1
肖像権について
スナップ写真と肖像権と盗み撮り

【余談】
とはいえ、法律なんて簡単に変わるし、法が変わらなくても世間の空気で社会的に「やっちゃだめ」なことに分類されてしまうなんてことは多々あることだけどね。条例で禁止されたり。
車のナンバープレートだって本来モザイクをかける必要なんてないはずなんだけど……怖い人が「プライバシーを侵害された」と乗り込んできたりするしなぁ。

洗濯物にモザイク – 不動産屋のラノベ読み

具体的に言うと下着です。そうパンツですよ、パンツ!膨大な枚数の画像からパンツが含まれるものを認識して抜き出す!それしかないでしょう!

やはり、作るしかないのかな「パンツ認識」
となると、分類器の機械学習のために大量のパンツ画像が必要だな。
とりあえず1万枚ほど誰か私に下さい。

【関連】
著作権法について誤解していたこと

“モラルを理由に表現の自由に制限をかけるべきか。” への1件の返信

  1. ピンバック: キャンディット・フォトのいいとこ悪いとこ

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