ホワイトハッカーが笑われすぎている

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NEWS ZERO(8/20)「増加するサイバー犯罪 守る技術を学ぶ若者たち」の反応まとめ

「ホワイトハッカーwwwwwなwwwにwwwそwwwれwww」とあまりに嘲笑されているのが、可哀想に感じたので。

まぁ、単語の響きが面白いというのはわからなくもないのですけど。
中には「マスコミがまたおかしな単語を作り出してるぜー」みたいな反応もありましたが、それはたぶん誤解です。一応「ホワイトハッカー」という呼称はいままでもわりと使われてきた用語です。

海外だと「ホワイトハット(白帽子) ハッカー」「ブラックハット(黒帽子) ハッカー」なんて分け方もしますね。「Black Hat」というそのまんまなタイトルのセキュリティイベントが毎年開催されています。

でもいちばん、よく使われるのは「ハッカー」と「クラッカー」という分類で、「ハッカーとクラッカーは違う」とかよく言われます。
上記のまとめなどをみるとこの分類だけが唯一”正しい正解”だと思っている方も多いようで、それ以外の分類を口にすると「わかってない、にわか乙wwww」みたいな扱いになってしまうみたいですが。

ぶっちゃけこういう分類、個人的には嫌いなんですけど。

まぁ、お仕事の上では必要な分類ではあります。

インターネット以前や黎明期などまだ法律が整備されいなかった頃に、好奇心片手に結構無茶やっていた若者達(ハッカー)が、大人になってお仕事をするようになると「良い者」と「悪い者」を分けてお客さんに説明しないとならなくなって、「ハッカーとクラッカーは違う」とか「ホワイトハッカーとブラックハッカー」みたいな分類が生み出されました。ようするに大人の事情というやつです。

そもそもHackという単語に良いイメージなんかなかったのです。
Hackは「叩き切る」とか「切り裂く」という意味ですが、同時に「雑な」とか「小狡い」などのイメージを持つ単語です。

「Hack job」なら「雇われ仕事」とか「やっつけ仕事」とかそんな意味になりますし、「literary hack」だと「平凡でつまらない作家」とう意味になります。それが、いつの間にかIT業界では「Hack」や「Hacker」という単語が誇り高く語られるように変化しました。ここら辺は「geek」なんかと同様です。(MITで行われていたハックが、用語のイメージを決定づけた面があります)

かつてハッカーと呼ばれたエンジニアは、若いころに結構やんちゃしている人が多いのですが、時代や法律の変化もあり「あんな悪質な奴らと自分は違う」みたいな分け方をしないとお仕事に支障がでるので、良いハッカーと悪いハッカーを分ける必要が生まれました。
(「ウォズの魔法使い」だって若かりしころは、電話のタダがけ機とか作って売り歩いていたりしたのです。)

そんな中で生まれてきたものなので、「ハッカーとクラッカー」という分類もわりといい加減というか曖昧なものですし、「ホワイトハッカーとブラックハッカー」という分類も別に間違いというわけでもないのです。

【余談】
その他、技術力の高いエンジニアを「Wizard(魔術師)」とか「Guru(指導者)」と言ったりします。
指輪物語やゲド戦記などの影響が強いらしいですが、最近だと「ninja(忍者)」なんてのも見ます。
リアルで口にするとちょっと恥ずかしい系の用語ですね。
全体的に「中二病」っぽいのは、ハッカー文化というのがようするに「コンピューター少年たちの文化」を引きづっているからなんでしょう。