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群馬県の片隅でオープンデータとデータビジュアライゼーションとGIS(地理情報システム)に戯れるエンジニアのブログ

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ファクトの価値を取り戻す! ブロックチェーン技術を用いて分散型ニュースプラットフォームの構築を目指す「DNN」

投稿日:2017年6月14日

DNN – Decentralized News Network

猫も杓子もブロックチェーン。最近いろんな意味で話題に上ることの多いブロックチェーンですが、そんな中、現代のニュースメディアがかかえる課題をブロックチェーン技術を用いて解決しようというアイデアが公開されていました。

その名もDNN。

DMMではないです。

Decentralized News Network、略して(DNN)
日本語にするなら「脱・中央集権型ニュースネットワーク」でしょうか。
今の所ティザーサイトがあるのみでで現物はありません。

草案が先月公開されていたらしいのですが、斜め読みしてみたところいろいろ面白そうだったので紹介します。

DNN概要

DNN - Decentralized News Network

DNNは、読者、記者、およびレビュアーのコミュニティによってキュレーションされたファクトベースコンテンツを配信する、ニュース作成と分散型ネットワークを組み合わせたプラットフォームです。
DNNはEthereumテクノロジーを用いて、特定の企業や組織・国家の管理/支配を受けない脱・中央集権的なネットワーク上に構築されます。
分散型ニュースプラットフォームの概念自体は新しいものではないですが、DNNはEthereumブロックチェーンによって可能になった補償モデルを導入し、広告モデルに変わる新しいインセンティブを参加者に提供します。
DNNには誰もが参加でき、ネットワークに貢献することで報酬(DNNトークン)を得ることができます。

DNNトークン

トークン(単位DNN)は、DNN内に設定された独自のデジタル通貨であり、DNNの目的であるファクトベースのコンテンツを参加者に促すための燃料でもあります。
トークンはDNN上のあらゆる活動において必要となります。
読者は記者に自分が関心のあるトピックについて記事を作成してもらうためにトークンを支払います。
記者は自分が書いた記事をDNN上に投稿するためにトークンを支払います。
レビュアーは、記者が投稿した記事を審査する権利を手に入れるために、トークンを用いた入札に参加する必要があります。

トークンを入手するには以下の方法があります。

・ 直接購入する
・ ネットワークに貢献して獲得する

参加者の役割

参加者は以下の役割を通じてネットワークに貢献することができます。

エディター(記者)

DNNでは誰もが記者となって記事を投稿することができます。しかし、投稿された記事は必ずしも公開されるとは限りません。
投稿された記事は、複数(七名)のレビュアーによるチェックを経たのち、最終的に公開されるかリジェクトされるかが投票により決定されます。
レビュープロセスでは、文法上の誤りや、情報の不正確さ、疑わしい記述などがチェックされます。
リジェクトされた場合、記事を修正することで再度投稿することができます。

レビュアー(査読者)

レビューシステムはDNNがファクトベースのニュースプラットフォームとして機能するための根幹となります。
レビュアーは投稿された記事を査読し、ファクトチェック等を行った上で記事を公開するかリジェクトするかの投票に参加します。

DNNでは、各レビュアーは関心のある記事を審査するために入札を行う必要があります。最も高い入札価格つけた最初の7人のレビュアーが記事を審査するために選択されます。
個々のレビューには他のレビュアーの情報は提供されないため、共謀して票を操作することはできません。

レビュープロセスはゲーム理論に基づいて、各レビュアーが「他のレビュアーもガイドラインにしたがってレビューを行うだろう」という前提をもとに行動した場合に、もっとも報酬を受け取る確率が高くなるように設計されます。

リーダー(読者)

読者は公開されたニュースの消費者です。
伝統的なニュースプラットフォームの読者とは違って、DNNの読者は読んだニュースに対して積極的な役割を果たすインセンティブが与えられます。
読者は、公開された記事に対してコメントをつけたり、メモを追加したり、共有したり、疑わしいと思われる箇所について指摘することで報酬を受け取ることができます。
また、読者はトークンを支払うことで、関心のあるトピックスへの記事をリクエストすることもできます。

パブリッシャー(出版者)

パブリッシャーは、Ethereumブロックチェーン上にDNNネットワークを形成するのに必要なサーバーノードを提供します。
パブリッシャーの主な役割は、DNNソフトウェアを集中サーバ上でホストするのではなく、DNNソフトウェアに対して攻撃に耐えられる転送を提供することです。

DNNが目指すもの

DNNの中心的な目的は、多くのニュース企業を悩ます、腐敗したインセンティブや隠れたアジェンダを排除し、政治ニュースを可能な限り偏見のない状態で提示することです。

感想

いろいろと突っ込みどろこはあるでしょうし、「そんなにうまくいくもんかなー」と悲観的にみてしまう部分は無きにしも非ずなのですが、アイデアとその目的意識については個人的に応援したいプロジェクトです。
記事内にも書かれていた通り、分散型(脱・中央集権型)のニュースプラットフォームというのは珍しくもないので、レビュープロセスを含めたインセンティブモデルの設計がこのアイデアの肝です。

PVを指標とした広告モデルの中では注目を集めることがあまりにも重要視されてしまっているという課題にたいして、法でも道徳でもなくアーキテクチャの設計によってインセンティブをコントロールし、ファクト(真実)の価値をとりもどそう! という考え方そのものが、テクノロジストのある種の傲慢さを伺わせて、非常に好感がもてます。かくありたい。

メインストリームまでいかなくともこういったプラットフォームが、既存メディア等へのカウンターとして存在するだけでも業界全体に与える影響は小さくないのではないかと期待しています。

DNNは追加資金を調達するためにICOを開始する予定らしいので、投機ではなく投資としてDNNトークンを購入してみてもいいかな、なんて思ってます。

About Me

著者: 清水正行
所在地: 群馬県高崎市

群馬・東京間を行き来する出稼ぎエンジニア。GIS(地理情報システム)・データビジュアライゼーション・オープンデータなどについて書いてます。