ポスト・コインハイブといわれているブラウザマイニングスクリプト「CoinIMP」を試してみた。

結論:まったく儲からない。

CoinIMP Site

CoinIMP 0% fee JavaScript Mining, Browser Mining, Browser Miner

仮想通貨「Monero」の大暴落の煽りを受けて倒産してしまった「Coinhive」に代わるブラウザマイニングサービスとして注目されている「CoinIMP」というサービスがあるというのを知ったので試してみました。

CoinIMP はMoneroも掘れますが、メインは「Webchain」というMoneroより透明性が高いことを売りにした新しい仮想通貨のマイニングをメインとしています。

WebChain Project(mintme.com)は、Google Adsense や、Facebook ads など巨大企業に独占されたWeb広告に代わって新たな収益源を提供することを目的としているらしいです。

CoinIMPの目的

まぁ、うまくいくもんなのかはさっぱりわかりません。

サービスに登録するとダッシュボードから自分のマシンを使ってマイニングを試すことができるので、実際どのくらいの負荷がかかってどの程度の収益が見込めるものなのかを試してみました。

CoinIMPのベンチマークテスト

ダッシュボードでセルフマイニングしながら同時に動画を再生してどの程度の負荷がかかるものなのかテストしてみました。

なぜ動画コンテンツでテストするのかというと、この記事の最後の方で理由を述べていますが、ブラウザマイニングで収益が上がりそうなのって動画コンテンツぐらいしかないかと思ったからです。

だいたいSpeedが40%超えたあたりから、ちょっとファンの音が気になりだす感じでした。

ちなみにマシンがサスペンドすると当然マイニングもとまってしまいます。
あと、どうもタブがアクティブでないときもマイニングの処理は遅くなっているっぽいです。

どのくらいの収益がでるのか。

1ヶ月の予想収益を計算してみました。

CoinIMP では、どの程度のリソースをマイニングに使用するかをスピードとスレッドという項目で指定できます。
ベンチマークなどいろいろ試してみた結果、Speed-10%, Threads=3ぐらいがほとんどマイニングに気づかず他の動作を妨げないちょうどよいバランスだったので、1時間ほどこの設定でマイニングを行い、その平均ハッシュレートをもとに1ヶ月分の収益を計算してみます。
CoinIMP セルフマイニング

ダッシュボードの収益を計算する機能があるのでそれを使います。
小数点以下の数値は入れられなかったので、おおよそのハッシュレートを30とし、ウチのブログの1日の平均ユーザー数である800を入力、その800人のユーザーが全員毎日1時間滞在してくれたと想定した場合、一か月で掘り出せるWebchainが……1,620.87124216WEB となります。
おぉ、なんかすごそう!
CoinIMP 収益予測

この 1,620.87124216WEB を2/8の時点のレート(0.000588)でUSドルに換算すると、0.95307229 米ドルとなります。

WebChain 20/02/08時点でのレート

1月の収益予測(米ドル)

そして、これを日本円に換算すると……

1ヶ月の収益予測(日本円)

一ヶ月の収益がなんと104.58円!

いまのところ、Google AdSense貼ったほうが30倍ぐらい稼げますね。

ブラウザマイニングはWeb広告を駆逐するか?

今のところ、Web広告にとって代わるようなものにはなりそうもありません。
とにかく収益性が低すぎますし、とりあえず誤操作でもなんでいいからクリックさせてしまえば収益があがるWeb広告と違って、ある程度の収益を上げるにはユーザーに長時間滞在してもうらう必要があります。
今回の予想も、ブログを見に来た人がすべて1時間以上滞在するという前提で算出したものなので、ほぼあり得ない数値となってます。

なので、ブログなどではよっぽど気合をいれたボリュームのあるコンテンツを作らないとならないので難しいかと。

動画サイトなど、比較的ユーザーの滞在時間が長いサイトでは有益かもしれません。
YouTubeとか、動画の間にちょこちょこ広告を挟み込むよりは裏でこういったマイニングスクリプトが動いているほうが視聴を妨げられないのでユーザーにとってもWinWinなんではないかと。ただ、CoinIMP で収益があがるほどユーザーを抱えていたら、サブスクリプションに誘導してペイウォールで囲ったほうが全然儲かるでしょうけど。(実際、YouTubeも広告の表示されないYouTube Premiumを推していますが)

「無料時にはうざいぐらい広告を出しておいて、広告のない快適なサブスクリプションプランに誘導する」というわりと現在の主流になりつつあるビジネスモデルに、新たな収益源として利用されるようになると面白いかと思いますが、今のところは様子見ですかね。

個人的には、ベタベタ貼られた広告にいかにしてクリックを誘発するかを考えるウェブマスターより、こういったブラウザマイニングで収益をあげるためにいかにユーザーに長く滞在してもらうかを考えるウェブマスターやアフェリエイターが増えた方がWebが平和になるんじゃないかと思うので期待しています。

悪用されると

とはいったものの、悪質な手段を使って利益を上げようとする人はどうしても出てくるもんですね。
CoinIMPでまともに収益上げるのはなかなか難しいわけですが、中には自分のCoinIMPの埋め込みコードを暗号化してハッキングしたサイトに埋め込んで利益を上げようとする悪質な利用者もいたりするので気をつけましょう。こういう悪質な利用者は人のサイトに容赦なくCPU使用率100%に設定したマイニングコードを埋め込みやがります。

CoinImp Cryptojacking

下手すると築かないうちにコードを埋め込まれたサイトの管理人が逮捕されたりするかもしれません。(日本では)

こういったまともに使えば、より快適なWebが実現するかもしれない技術が悪用されてしまうのは悲しいものですね。

ちなみに閲覧側の自衛手段としてMinerBlockなど、ブラウザマイニングをブロックする拡張機能があるので「マイニングなんて絶対許せない!」という方は利用してみてください。

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